職場で誰かの仕事ぶりを見たとき、
「どうしてこんなことをするんだろう」
「もう少し考えて動いてほしい」
「この人、仕事ができないな」
と感じることがあるかもしれません。
もちろん、仕事を進めるうえで改善が必要なことや、伝えなければならないこともあります。
一方で、その「できていない」は、本当に仕事上必要なことなのか。
それとも、自分のやり方や考え方と違うだけなのか。
一度立ち止まって考えてみることも大切ではないでしょうか。
今回は、相手を「仕事ができない」と感じたときに、考えてみたいことについてお話しします。
🟩「自分の当たり前」と「仕事に必要なこと」を分けて考える
職場では、それぞれ違う経験や考え方を持った人が一緒に働いています。
そのため、同じ仕事でも、進め方や優先することが違う場合があります。
例えば、
「自分なら先回りして準備をする」
「でも、相手は必要になってから準備をする」
そんなとき、
「気が利かないな」
「言われる前に動いてほしい」
と感じることがあるかもしれません。
けれど、その準備が本当に業務上必要なものなのか、それとも「自分ならこうする」という基準から
外れているだけなのか、考えてみることも大切です。
🟩「できていない」と感じた理由を考えてみる
相手の行動が気になったとき、「なぜできないんだろう」と思うことがあります。
例えば、
「自分ならすぐに返信する」
「でも、相手からの返信が遅い」
そんなとき、
「仕事が遅い」
「やる気がないのでは」
と感じてしまうことがあるかもしれません。
しかし、相手は別の仕事を優先していたのかもしれませんし、内容を確認してから返信しようとしていたのかもしれません。
もちろん、期限が決まっているものや、業務に影響が出ている場合には、改善について話し合う必要があります。
ただ、自分と同じやり方ではないことと、仕事に問題があることは、分けて考える必要があります。
🟩相手に求めていることは、本当に必要なことなのか
職場では、知らないうちに自分の基準で相手を見てしまうことがあります。
例えば、
「自分なら一度聞けば覚えている」
「でも、相手が何度も確認してくる」
そんなとき、
「前にも説明したのに」
「覚える気がないのでは」
と思ってしまうこともあるかもしれません。
けれど、相手が理解できていない理由は、覚える気がないからとは限りません。
手順が複雑だったり、確認しなければならないことが多かったり、
別の方法のほうが覚えやすかったりする場合もあります。
必要であれば、覚えやすい仕組みを作ることや、伝え方を変えることで改善できることもあります。
🟩本当に改善が必要なことは、具体的に伝える
もちろん、すべてを「人それぞれ」で済ませればよいわけではありません。
仕事に影響が出ていることや、周囲が困っていることについては、伝えることが必要な場合があります。
そのとき大切なのは、
「なんでできないの?」
「ちゃんとして」
と責めることではなく、
何が問題なのか、どうしてほしいのかを具体的に伝えることです。
例えば、
「提出前に、日付と宛先を確認してもらえると助かります」
「返信が必要な内容なので、今日中に一度確認してもらえますか」
のように、相手が次に取る行動が分かる伝え方をすることで、改善につながりやすくなります。
🟩「仕事ができない人」と決めつける前に
人は一度「この人は仕事ができない」と思ってしまうと、
その後の行動も、その見方から判断してしまうことがあります。
同じ行動でも、
「またできていない」
と見るのか、
「何か理由があるのかもしれない」
と見るのかで、相手への関わり方は変わります。
大切なのは、相手を「仕事ができない人」と決めつけることではなく、何が問題なのか、
本当に改善が必要なことなのか、どうすればお互いに働きやすくなるのか、を考える
ことではないでしょうか。
自分の正しさを押しつけるのではなく、相手の考え方や状況にも目を向けながら伝えていく。
その積み重ねが、安心して働ける職場づくりにつながっていくのだと思います。
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ハラスメントは「誰かが嫌だと感じたらすべてハラスメント」というわけではなく、
きちんとした基準があります。
労働施策総合推進法や男女雇用機会均等法等で、ハラスメントの明確な基準や事業主が行うべき
義務が定められています。